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ハーモニーシアターのサポーターグループ(自称)☆メディアに関するあれこれ

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「アートとジェンダー 女性アーティストはどこにいる?」

千葉市女性センターでの市民企画講座「見る 聞く 感じる☆アートでコミュニケーション」が終了
実施中は準備や打ち合わせでブログ更新の暇がなく、
終わってから全部まとめて、と思っていたのだが。。。
その目論みは無謀だったことに、いま気づいた!
各回20名前後の参加者と一緒に、アートを通しての気づきや発見の数々を前に、
ただいま放心状態。。。
この充実感をどう表現したらいいのだろう。。。

まずは参加いただいた皆さん、講師のお二方に暑く...じゃない、厚くお礼申し上げます。
そして会場や機材の準備など、こまごまとした注文に対応してくれた
千葉市女性センター職員の皆さんの尽力も忘れちゃならない。
この講座に関わった全ての人たちが作り上げた時間と空間を、
なんとか伝えられればいいのだが。。。

とにもかくにも、歴史に埋もれた(見えなくされていた)「女性アーティスト」たち
彼女たちを知る機会は、そうそうあるものではないということを思い知らされた。
ここで肝心なのは、“ジェンダーの視点で解き明かされる”という点である。
(単純に女性アーティストを取りあげればいいってもんじゃあない!)

さて全3回とも、時には深刻に、はたまた大笑いしながらの講座風景は
到底言葉で再現できるものではないのだが。。。
(前置きはいいからさ、いい加減、難題に挑む覚悟をしろよ、、、という天の声?)

それでは、第1回の深澤純子さんの講義から
<アートとジェンダー 女性アーティストはどこにいる?>
ジェンダーの視点で見て聞く、近現代の女性アーティストの系譜


はじめに、深澤さんがなぜ女性アーティストのことを知りたいのかが話された。
「それは、わたしがアートを専門に選んだ人間であって、女性であるからです」
この、いとも明快な説明の裏にある膨大で繊細な情報は、
ご自身が美術大学で感じたことが原動力になって集められた。

自分が表現することを、まわりがそれほどレスペクトしてくれていない
そう感じるときの虚しさ、心もとなさ。。。
当時は“絵画を勉強した女”に就ける仕事はなく、
研究員として15年間過ごすものの、「女には先がないから辞めてくれ」と言われる世界。
*講義中には触れられなかったが、女性アーティストの心象風景を描いた
『加恵、女の子でしょ!』『清子の場合』という出光真子さん(映像作家)の作品がある。
前者は千葉市女性センターで借りられますよ☆

美術界も男性優位社会であることに変わりはなく、
その中で感じる“身の置き所のなさ”という感覚は、
別の社会(組織)で過ごした経験を持つ私にも共通する。

<西洋美術は Western(西洋),Male(男性),White(白人), のものだった(である)>
↑1970年代、欧米のフェミニストの研究によって明らかになってきたこと。

女性アーティストの掘り起こしは1970年代から行なわれるようになってきた。
その主な目的は、作品の再評価
・アートのあり方についての問い直し
・アートのポリティクス(西洋、白人、男性中心が意味するもの)

『Women Artists, 1550-1950』(展覧会図録)
女性の文化遺産を掘り起こそうというテーマの元に、女たちが何をやってきたか、系譜として見えてくる一冊。

<フェミニズムとの出会い>
アートをすること、表現することは、フェミニストになること。
自立、自律、自由。

アートに関心のある人なら、精神的に自立すること、解放されることが目的になってくる。
「女性とアートプロジェクト」(女性アーティストたちにインタビュー)の活動で出会ったアーティストたち。
彼女たちは(年代を問わず)全員フェミニストだった。
そういう人たちのことを知らない(知らされていない)ことで、
どんなに私たちは損をしていることか!

<女性アーティストの発見>
いまだ出会っていない女性アーティストの発見。対話。

女性アーティストたちを調べるというより、
彼女たちのことを知ることで、自分に力が出てくる。
この講義に際して、深澤さんからいただいたメッセージに、臨場感が増した。
「女性は力を持っている。歴史を見ると、女性の力が奪われてきたことに気づく。
女性の力を奪うな!」


DSCN1591.jpg DSCN1593a.jpg DSCN1594.jpg

ということで、後半は女性アーティスト自画像を含む作品を見る時間。
<女性アーティストの作品を見てみよう>
画家=家業であった時代(例えば、父が画家で娘が継ぐetc.)において、
アートは個人の自己表現というより、
宮廷画家としていかによいパトロンが付くかというのも
画家としての大切な要素だったことが分かる。
政治的な権力を持つ人物たちが、その名声を後世に遺すために自画像を描かせる。
そんな中で女性の画家たちは、アーティストとしての自画像も数多く遺している点は興味深い。

当時は主に工房制作であったため、個人が特定できない作品もたくさんあり、
女性画家が男性の名前で作品を発表していた事実もあったであろうとのこと。

また、17~18世紀当時は、男性ヌードが描けないと画家になれなかった。
男のヌードを描くことがスタンダードだった時代もあるのだ。
現代はどうか?
女のヌードが写実的に描かれた作品を見せられると、
イヤ~な気分になるのはわたしだけではないだろう。

歴史的に見ると、多くのヌード作品は、
男性の画家によって描かれてきた。
女性の画家は、ヌードモデルを描くクラスから排除され、
女性たちはヌードを描く技法を学ぶ機会を奪われていた。
そこから見えてくるのは、男性の物語を描くことが絵画の主流だったということ。
(=「芸術」のまやかし?)

たくさんの(男性)アーティストは、実際の女性を観察し、
それをその文化が求めるステレオタイプに置き換えてきた。
このステレオタイプのヌードを、美術館、映画、テレビ、本、ファッションなどで、
私たちは繰り返し見て(見せられて)学習してきた。

この講座で、
“ステレオタイプから脱していくことを目的とする女性アーティストの作品を見た”
という経験をしたことは大きな意味があると思う。
(例えば、後述するローリー・トビー・エディスンさんの作品など)


「見る/見られる」関係において、女性は圧倒的に「見られる」存在である。
改めて言われると、わたしは「見る」ことを疎かにしていたことに気づく。
かといって、「見られる」ことに慣れているというわけではなく、
(見られることに慣らされてきた?)
むしろ「見られる」ことには不快な思いをすることのほうが多かった。
中でも値踏みされるような視線は、自分が尊重されているとは感じられず、
とても不愉快なものだ。
たぶん、そういう視線を投げつけている本人は無自覚だろうが。。。
(その無自覚な視線の暴力が、癪に障る!)

今回の講義内容は、深澤さんが長年かけて探し、つかみ取ってきたもの(財産)でもある。
時間的な制約もあり、十分に堪能する余裕がなく(企画側として)無念は残るが、
しかしその分、選りすぐりの部分に触れることができた。

<女性アーティストを知る上での推薦本>
千葉市女性センターの講座では、情報資料センターで作成される参考図書リストが資料として配布される。
その中から、深澤さんが特にお勧めする本
『女・アート・イデオロギー』グリゼルダ・ポロック+ロジカ・パーカー 共著
『表現する女たち』三木 草子:編著, レベッカ・ジェニスン:編著
『もうひとつの絵画論』若桑みどり・萩原弘子 共著
『女性画家列伝』若桑みどり著
(全て、千葉市女性センター収蔵/借りられますよ☆)

わたしが特に関心を惹かれたアーティストたち
アリス・ニール[1900-1984]
芥川紗織[1924-1966]
ローリー・トビー・エディスン[1942-]
↓ローリーさんのサイトで読める深澤さんの「モデルとしての言葉」も、わたしを幸せな気分にさせる。
http://www.laurietobyedison.com/WOJwords_FukuzawaJunko.asp?lang=JP

講座に参加された皆さんは如何だったでしょうか?
お気に入りのアーティストは見つかった?

また、殆どの方にとって、初めて見る作品が多かった点も特筆したい。
たくさんのアーティストの作品を見ながら、自分の内なる何かが刺激され、
あるいは変化の兆しを感じられた方もいらっしゃるかも。。。
それらのウズウズする気持ちや感情を、
今度は自ら表現者となってアートな時間を!


講座の様子↓
第2回 http://tsunagarucinema.blog71.fc2.com/blog-entry-131.html
第3回 http://tsunagarucinema.blog71.fc2.com/blog-entry-132.html

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千葉市男女共同参画センター主催映画上映会
星(背景黒)
2014年11月28日(金)
『若草物語』

20141128.png
2014年11月29日(土)
『ハンナ・アーレント』

20141128.png
場所 千葉市男女共同参画センター(3F)イベントホール
定員 160名(当日先着順)
参加費 無料
問合せ 千葉市男女共同参画センター


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